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地域がん診療連携拠点病院

地域がん診療連携拠点病院

我が国のがん対策については、平成18年に制定されたがん対策基本法および同法の規定に基ずく「がん対策推進基本計画」に沿って、全国どこでも質の高い医療を受けることができるよう、がん医療の均てん化を推進するため、がん診療連携拠点病院等の整備が進められてきました。当院は、地域がん診療連携拠点病院の指定を受けています。手術、薬物治療、放射線治療の高度専門性は勿論のこと、がん相談や緩和ケア機能など、がん患者をサポートする取り組みが求められています。
ロボット支援下手術、いわゆるダビンチ手術は前立腺癌では標準治療の一つと考えられています。当院ではこれらに加え、肺癌、胃癌、食道癌にも本術式を導入済みです。多関節を持った鉗子を用いるため、組織の背面から回り込む操作が可能であるなど、従来の鏡視下手術とは異なった多くの利点を持っています。直腸癌、子宮癌、さらに膵癌などの新たな疾患に対しても随時拡大していく予定です。令和2年4月より、前立腺がんに対して強度変調放射線療法(IMRT)を開始し、すでに26名の照射を終えています。3次元で放射線量を調整することにより、副作用を増加させることなく、より強い放射線を腫瘍に照射することが可能になりました。
低侵襲であること、治療成績が良好であることは当然のことですが、安全性が担保されていることは最も重要な事項です。新規技術を導入する際には、倫理委員会で十分検討を行い、医療安全推進室へ合併症の有無などの報告を義務化しています。
がん相談支援センターでは、がんの治療を行う際に必要な様々なサポートを行っています。手術や薬物療法、放射線などの治療により、将来の妊娠・出産を諦めざるを得ない場合があります。そのような患者さんに対して、妊娠・出産の希望を残せるような医療を提供できるようになってきました。受精卵や卵子・精子、場合により卵巣の組織を採取し、凍結保存することで、将来それを用いて妊娠・出産するというものです。当院では、妊孕性温存の患者用のパンフレットを作成し、AYA世代を中心にこれらの案内を行っています。
地域住民に高度ながん治療を安全な形で提供することが我々の責務であると考えています。信頼される地域がん診療連携拠点病院であれるよう、地域の皆様のご意見を取り入れながら引き続き体制強化を図って参りますので、よろしくお願いします。

がん診療連携拠点病院運営委員会 委員長 甲斐恭平

当院のがん診療体制

主な機能としては、我が国に多いがん(肺がん、胃がん、肝がん、大腸がん及び乳がん)について、手術、放射線療法及び化学療法を効果的に組み合わせた集学的治療及び緩和ケアの提供、各学会の診療ガイドラインに準ずる標準的治療等のがん患者の状態に応じた適切な治療の提供、地域の医療機関からの紹介患者さんの受け入れ及び逆紹介、地域連携クリティカルパスの整備、地域の医療従事者に対する教育・研修の実施、臨床試験への協力、さらに、標準様式に基づく院内がん登録の実施が挙げられます。また、特に、緩和ケアセンターの設置、相談支援体制の整備、セカンドオピニオンの提示体制の整備などが重要な指定要件とされています。

◆相談支援センターについて

相談支援センターは、がん診療連携拠点病院における重要な機能のひとつです。

ご自分が、ご家族が、「がん」と診断されたら不安でいっぱいになります。

それは、あなただけではありません。

悩んでいることがうまく言葉にできなくても、声に出してみましょう。

相談支援センターでは相談窓口を設けて、がんに限らず、皆様のあらゆる相談に応じています。お気軽にご利用下さい。

詳しくはこちら

~ 相談支援センターメンバー ~

医師・緩和ケア認定看護師・看護師・がん専門看護師・薬剤師・ソーシャルワーカー・検査技師・放射線技師・各専門事務職員 等

相談日 :月曜日~金曜日(土日祝日を除く)

相談時間:8:30~17:00

相談方法:来訪による対面相談・電話相談(予約優先)

相談料 :無料

電話相談:079-294-2251(代表) 079-299-0037(直通)

※秘密は厳守します。

◆緩和ケアチームについて

緩和ケアチームについての詳細はこちら

◆がんサロン『相の会』について

「相の会」は、性別、がん種に関係なく、すべてのがん患者さんとそのご家族を対象とした患者会です。

※当院への受診の有無は問いません。

詳しくはこちら

開催日:毎月第3水曜日(都合により、変更・中止の場合があります)

対 象:すべてのがん患者さんとそのご家族(当院受診の有無は問いません)

時間帯により、がん種、性別に制限があります。

9:30~ すべてのがん患者さん

11:00~ 勉強or女性のがん患者さん

12:00~ 乳がんの患者さん

場 所:PET・コミュニティ棟 3F

詳しくはこちら

◆地域医療従事者を対象とした研修会の実施

当院では、患者さんに質の高い医療を提供するため、地域連携医療機関の医療従事者と当院の職員が一緒になって様々な勉強会を開催しています。

・がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修会

・放射線治療に関する研修会

・がんの早期発見に関する研修会

・がん看護研修会

・中播磨がん看護事例検討会

・がん市民講座

がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修会

放射線治療に関する研修会

がんの早期発見に関する研修会

がん看護研修会

中播磨がん看護事例検討会

がん市民講座

◆キャンサーボードの実施

キャンサーボードとは、手術、放射線療法及び化学療法に携わる専門的な知識及び技能を有する医師、画像診断、病理診断等を担当する医師やがん医療に携わる専門職等が職種を越えて集まり、がん患者の症状、状態及び治療方針等を意見交換・共有・検討・確認等するためのカンファレンスです。

当院では、地域がん診療連携拠点病院として、姫路赤十字病院の持つ知識と技術を用いて安全かつ根拠に基づいた、患者さんにとっての最善の治療方法の検討を行い、実際の治療に結びつけています。


 

◆院内がん登録制度について

当院では、院内がん登録実務者研修を修了した診療情報管理士が、個人情報保護法下で、院内がん登録制度をさらに整備し、がんの疫学統計資料として国のがん統計に協力しています。

当院で、がん診断・治療を受けられる方々の様々なデータを院内で登録させていただき、がん医療の向上に役立つ基礎資料を全国共通の様式で国のがん登録に提供させていただきます。

院内がん登録について 詳しくはこちら

PDCAサイクルに取り組んでいます。

PDCAサイクルとは、Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)を繰り返すことによって継続的に改善していく手法のことを言います。当院はPDCAサイクルを用いて、がん患者さんの療養生活の質や当院の診療機能の充実、地域医療従事者を含めたがん教育等、継続的に改善に取り組んでいます。

pdfファイルです2021年度 PDCAサイクル実施計画はこちら※PDFファイル



 

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