Japanese Red Cross Coeirty
「病院の基本理念である患者さん中心の医療」を基に、チーム医療の一員として医薬品の適正使用を支援し、より良い薬物療法に貢献することを責務と考え業務を展開しています。薬剤師が医薬品を通じて、医療の質と患者さんのQOL(生活の質)の向上に関与し、信頼されるよう薬剤部一同研鑚を重ねています。
薬剤師 | 30名 |
薬剤師 (臨時職員) | 3名 |
薬剤助手 | 4名 |
調剤業務(調剤室)
当院では原則として外来患者さんのお薬は院外処方となっており、調剤室では主に入院患者さんのお薬を調剤しています。
調剤時には、用法・用量や飲み合わせなどに問題がないか確認を、医師や病棟スタッフと連携をとりながらひとりひとりの患者さんに合わせた薬物療法を提供できるよう努めています。正確かつ迅速にお薬を準備できるよう、システムによる処方チェックやバーコードによる監査を利用して効率的で確実な業務を行っています。
処方箋には検査結果の一部を印字し、主に腎機能に応じた用量調節にも配慮しています。
調剤業務(注射室)
注射室では主に入院病棟や化学療法センターで使用するお薬を調剤しており、注射薬自動払出機(アンプルピッカー)を用いて患者さんごとに1施用分ずつセットした状態で各部署へ払い出しています。薬剤師は注射薬の投与が適切に行われるよう、用法・用量、投与経路、投与速度および配合変化などについて、システムによるチェック機能を利用したり、各患者さんのカルテや検査結果を参照しながら調剤を行っています。
抗がん剤については、化学療法センター担当薬剤師や病棟担当薬剤師がさらにもう一度確認を行い、混合調製した後に各病棟へ搬送しています。
製剤業務(製剤室)
製剤室では主に「院内製剤の調製」や「中心静脈栄養の混合調製」を行っています。院内製剤とは薬剤師により病院内で調製され、その病院に限定して使われる薬剤のことです。販売されている医薬品では対応できない場合に使用が検討されます。
医薬品情報管理業務(医薬品情報室)
医薬品に関連する情報の収集と提供、スタッフからの問い合わせへの対応、副作用情報の収集および報告などを行っています。常に調剤業務や病棟業務との連携を意識し、院内における医薬品の安全で適正な使用に努めています。電子カルテや部門システムの医薬品マスタ整備などを通じて、医療安全や業務の効率化にも貢献しています。
製薬会社の方が当院をご訪問いただく際には、MONITAROを利用しアポイントを取っていただくようお願いしております。ご理解・ご協力のほどお願い致します。MONITAROの利用方法については、医薬品情報室前に設置された資料をご参照ください。
がん化学療法
新規機序や使用要件のある抗がん剤に関しては、医師等と連携をとり最新のがん治療を安全に提供できるよう体制を整え、少しでも早く患者さんの元へお届けできるよう日々研鑽しています。
昨年より薬局薬剤師を研修に受入れ、抗がん剤レジメンのホームページ公開やがんセミナー開催などを通じ、地域の多職種で医療を支えるべく、優れたがん専門医療者の育成に貢献したいと考えています。
(2021年度実績:新規抗がん剤採用19品目、新規レジメン導入42件、抗がん剤調製14802件)
抗がん剤は、治療レジメンをもとに用法・用量、投与スケジュールなどをよく確認し、安全に治療が行えるよう十分に配慮することが必要です。抗がん剤治療の件数は右肩上がりに推移している状況です。「がん薬物療法認定薬剤師」を3名配置し、治療レジメンの管理はもちろんのこと、患者さんへの説明・指導なども行っています。
薬剤管理指導業務(病棟業務課)
当院では各病棟に1~1.5人の専任薬剤師を配置しており、各階にあるサテライト薬局を拠点として医師や看護師など他職種と連携しながら安全で適正な薬物療法を推進しています。調剤室や注射室から払い出されたお薬は、再度、病棟薬剤師がカルテの記載内容や検査結果などをもとに詳細にチェックを行います。患者さんが持参されたお薬との飲み合わせも確認しています。
ベッドサイドでは、患者さんが薬を正しく使えるよう薬効、使用方法、注意点などの説明を行ったり、薬に関する患者さんからのご質問やご相談に応じたりしています。
2021年に発出された厚労省医政局通知「医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について」に示された業務を中心に展開しています。
原則、全入院患者に対し、薬学的観点から医師・看護師等と協働で業務展開しています。入院前から入退院センターと連携し、切れ目なくかかりつけや転院につながるよう、患者さんの訴えを丁寧に聞き、安全かつ効果的な薬物療法を提供していきます。
(2021年度実績 薬剤管理指導17,841件)
資格 | 取得者数 |
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日本病院薬剤師会 日病薬病院薬学認定薬剤師 | 7名 |
日本病院薬剤師会 がん薬物療法認定薬剤師 | 3名 |
日本臨床腫瘍薬学会 外来がん治療認定薬剤師 | 1名 |
日本病院薬剤師会 感染制御認定薬剤師 | 2名 |
日本薬剤師研修センター 研修認定薬剤師 | 6名 |
日本薬剤師研修センター 認定実務実習指導薬剤師 | 2名 |
日本薬剤師研修センター 漢方薬・生薬認定薬剤師 | 1名 |
日本医療薬学会 医療薬学指導薬剤師 | 1名 |
日本医療薬学会 医療薬学専門薬剤師 | 2名 |
ICD制度協議会 ICD資格取得薬剤師 | 1名 |
日本化学療法学会 抗菌化学療法認定薬剤師 | 1名 |
日本臨床栄養代謝学会 栄養サポートチーム(NST)専門療法士 | 3名 |
日本緩和医療薬学会 緩和薬物療法認定薬剤師 | 2名 |
日本医療情報学会 医療情報技師(初級) | 1名 |
日本糖尿病療養指導士 | 4名 |
日本アンチ・ドーピング機構 スポーツファーマシスト | 1名 |
肝炎コーディネーター | 1名 |
博士(薬学) | 2名 |
新人薬剤師教育カリキュラム
・入職1年目、2年目の年間スケジュール(例)
2022年度
AMR対策臨床セミナーin姫路
地域中核病院における薬剤師連携の現状と課題について.
島田健. 日本臨床腫瘍薬学会学術大会2022シンポジウム 2022年3月 (仙台 ハイブリッド開催)
領域別講義①肺がん
島田健 兵庫県病院薬剤師会 令和3年度第3回薬剤師連携推進研修会 2022年2月
2021年度
スボレキサントとシクロスポリンの血中濃度から薬物相互作用を検討した情動性脱力発作の一症例
畑中由香子、牛尾聡一郎、玉田智子、松井隆、北村佳久、千堂年昭、香川英俊、中村進一郎
第42回日本病院薬剤師会近畿学術大会 2021年1月(Web開催)
セツキシマブの初回および再導入におけるinfusion reactionについて
大里勇二 島田健 畑中由香子 上野聖子 中村進一郎
第30回日本医療薬学会年会, 2020年9月(Web開催)
再発又は難治性の多発性骨髄腫に対するイキサゾミブの開始投与量の検討
畑中由香子 大里勇二 瀧真由子 島田健 平松靖史、中村進一郎
第30回日本医療薬学会年会, 2020年9月(Web開催)
経口第3セフェム系抗菌薬の適正使用への取り組みによる経口抗菌薬全般の処方量の変化
畑中由香子
第68回日本化学療法学会総会 2020年9月(Web開催)
2019年度
市中総合病院における薬剤耐性(AMR)対策アクションプランに対する経口抗菌薬使用量削減への取組みとその効果
畑中由香子、明神翔太 邑上達也 永井美由紀 福山正人 西田優香 八瀬和佳恵 大石博一 長久剛 上村裕保 久保西四郎 遠藤芳克 最所裕司 中村進一郎
第140回日本薬学会年会 2020年3月
免疫チェックポイント阻害薬抗PD-1抗体による間質性肺疾患に関する検討
畑中由香子、松本俊彦、瀧真由子 島田健 大里勇二 福山百代、中村友紀、松下幸司、原口貴裕、岸野大蔵 水谷靖司、中村進一郎、平松靖史
第57回日本癌治療学会学術集会 2019年10月(福岡)
血液培養陽性例への介入によるAntimicrobial stewardship指標の変化
畑中由香子
第67回日本化学療法学会総会 2019年5月(東京)
2018年度
血液培養陽性患者へのAntimicrobial Stewardship実践の検討
畑中由香子、大石博一、八瀬和佳恵、長久剛
第34回日本環境感染学会学術集会 2019年2月(神戸)
経腸栄養管理の微量元素欠乏における薬剤師の関わり
畑中由香子
神戸薬科大学エクステンションセンター 第7回症例検討会(B) 研修会 2019年2月
多発性骨髄腫に対するイキサゾミブの至適投与量の検討
畑中由香子、福山正人、瀧真由子、中村友紀、中村祥敬、大里勇二、島田健、石井雅人、上野聖子、三石哲也、奥新浩晃、平松靖史
第56回日本癌治療学会学術集会 2018年10月(横浜)
姫路獨協大学薬学部非常勤講師. 畑中由香子