臨床研修部

地域医療研修

伊豆赤十字病院 研修医2年目 西坂 直人

 私は1月の4週間を静岡県伊豆市にある伊豆赤十字病院で地域研修をさせていただきました。伊豆市は高齢化率が約40%と超高齢社会であり、その中で伊豆赤十字病院は2次救急指定病院に加えて地域医療の中核を担う病院で入院患者の平均年齢も大体85歳overと高齢化を実感しました。


 研修内容としては、飛び込みで来院された患者の外来、救急対応、病棟業務などが主なものです。スタッフの数も多くないため受け持ちではない患者でもCV挿入やPICC、胸水穿刺など様々な手技を研修医主体で行うことも多かったです。病棟業務では基本的には外来や救急対応で入院になった際に主治医として患者を受け持ち、上級医との相談で診療を進めていく一方で退院調整やICなどを自分で考えて決めていく場面もあり1人の医療者として改めて責任感を持つことの重要性を再確認できる機会になり、今後にも活かせる経験になったと思います。


 4週間という期間では、紙カルテであることや病院のシステムが違うことでご不便をかける場面も多かったのですが、医師を始め、病院のスタッフの方々には優しく接してくださり良き研修にしてくださったことに本当に感謝しております。座学で知る地域医療を実際に見て学べただけでなく伊豆赤十字病院自体の良さも知ることができ、とても有意義なものになったと思います。本当にありがとうございました。


伊達赤十字病院 研修医2年目 平井 唯隆

 伊達赤十字病院での研修を終えて


 私は12月の3週間、北海道伊達市にある伊達赤十字病院で地域研修をさせていただきました。伊達赤十字病院は伊達市を含む医療圏、約5万人をカバーする中規模病院として機能しています。研修医の仕事は、内科外来の初診を取ることと、日中の内科救急の対応です。空いた時間には病棟患者の回診を行い紙カルテに記載を行います。自分の興味がある手技に入ることもできます。私は病棟患者のCV挿入、胃瘻造設、耳鼻科の手術や循環器のカテーテル治療介助などに入らせていただきました。


 医療者の人手不足の中、十分に指導を受けるというよりは主体的に考えて働く環境であったため主体性の部分でも成長を実感することができました。伊達赤十字病院では例えば病棟での発熱や貧血の精査であっても検査を先に出すのではなく、患者の状態をじっくり観察し、身体診察やバイタルの推移などから総合的に判断して診断や治療を行っていく必要があります。診療科や医療資源が限られた中で診断や治療を決定していくことは当院ではなかなか体験できず、すぐに検査や専門医に頼ってしまう普段の自分の診療を見直すきっかけにもなりました。


 3週間という短い期間ではありましたが、現場の地域医療を体験でき、患者さんや病院のスタッフさん含め伊達市民の方々と交流を深めることができました。このような貴重な体験をすることができたこと、地域医療研修に関わっていただいた全ての方々に感謝を申し上げます。ありがとうございました。


飯山赤十字病院 研修医2年目 杉山 直生

 私は1ヶ月間、飯山赤十字病院で地域医療研修を行い、主に外来と訪問診療をさせていただきました。


 外来では主にwalk-inの患者さんを中心に診察しました。患者さんの年齢層は様々で、特に高齢の方が多く、主訴も多岐に渡っているのが特徴的だと感じました。姫路赤十字病院では可能な検査がないなど医療資源の限られた中ではありましたが、医学の基本である身体診察や可能な検査から疾病を想定し、入院や帰宅の判断をするまでさせていただき、判断することの難しさや責任の重さ、また普段どれだけ上級医に甘えていたのかを実感し、後期研修に向けて研鑽を積む必要性を痛感しました。


 訪問看護、訪問診療は、飯山市内や病院から北部にある野沢温泉村など通院が困難な方々の看護や診療に同行し、実際に看護を実践するのは初めてで貴重な経験をさせていただきました。患者さんの日々の体調管理や排便コントロールの手助け、更衣などのADLを保つだけでなく、患者家族の精神状況も含めて観察することの難しさを実感しました。


 訪問診療では訪問看護を行なっている患者の体調面を医学的観点から診ることの大切さを学びました。訪問看護で観察している体調面に加えて、その患者さんのもつ基礎疾患から来うる体の変化を身体診察のみで判断することの難しさを実感しました。実際に訪問診療し、自宅で大丈夫だと判断した患者さんがその日の夜に急変し救急外来受診、入院しなければならない状況にあった時に自分の技量の低さと限界を痛感しました。


 12月はちょうど積雪の季節に入る時期であり、写真にありますように朝を迎えると目の前が真っ白という日が中旬から続きました。姫路とは異なる生活環境に困惑することが多々ありましたが、貴重な経験ができたと思います。


 コロナ感染症がまだ終息が見えない中ではありましたが、1ヶ月間地域研修を温かく迎え入れて下さった飯山赤十字病院の全てのスタッフ、また、送り出して下さった姫路赤十字病院の全てのスタッフに厚くお礼申し上げます。今回学んだことを忘れず日々精進して参りたいと思います。本当にありがとうございました。


伊達赤十字病院 研修医2年目 横田 佳奈

 11月ですが気温はそれほど低くなく、道内でも温暖な土地でした。人口は少ないですが、商業施設・飲食店が多く、住みやすかったです。病院は、西胆振(いぶり)という医療圏に属しています。伊達市の他に、室蘭・登別・洞爺湖市などが含まれます。病床数は317床、医師数24名、診療科は17科です。


 研修内容は、病棟回診・処置・初診外来・救急対応がメインです。担当は5~10人で、糖尿病・感染症・終末期の患者さんが多いです。処置は胃瘻造設・胸水穿刺・嚥下造影検査などです。初診外来では感冒・肺炎、救急対応では肺炎・横紋筋融解症・循環器疾患・脳梗塞疑いまでさまざまでした。まずは1人で診察し、検査結果をみて考察し、上級医と相談して方針を決めます。先生方は外来患者さんを山ほど抱えておられます。すぐに相談できない中で、看護師さんと相談しながら診療することは、とても新鮮でやりがいがありました。いろんな診療科の先生と関わることができたのも良い経験でした。


 伊達市には美味しいお店がたくさんあり、職員の方々がおすすめを教えてくれます。伊達温泉という温泉もあります。道の駅では「伊達野菜」が売られており、とてもおいしいです。休日は函館・登別・室蘭・洞爺湖にも行けると思います。


 慣れない土地で、1人で研修することに当初は不安もありましたが、振り返ると少し成長できたように思います。とても良い研修でした。ありがとうございました。


宮上病院 研修医2年目 渡邊 侑奈

 私は8月の3週間、鹿児島県の徳之島にある宮上病院で地域実習研修をさせて頂きました。


 宮上病院のある徳之島は、奄美大島等とともに今年の7月に世界自然遺産に登録されたばかりの自然豊かな島です。病院は徒歩圏内に透き通った海が広がっており、休憩室の2階からも見渡すことができるという素晴らしい立地です。
徳之島の人口は約21,000人で島内にある入院病床を持つ病院は宮上病院を含め2つだけでした。


 宮上病院は外来診療に加え、42床の病床の入院管理も行っています。介護老人保健施設と特別養護老人ホームが併設しており、また訪問診療も行っていますが、主な研修内容は病棟管理および救急外来でした。
印象的だったのは常勤医を含むすべての医療関係者の人手が不足していること、専門医の先生にご相談できるまで数日〜数週間かかる状況であるということです。専門医の先生は月に1-2回週末に来られるのみということが多く、さらに病院内で出来る検査や使える薬にも限りがある中で、出来ることをいかに最大限尽くせるかということが求められました。医師だけでなく看護師や検査技師、薬剤師の数も足りず皆さん多忙を極める中、慣れない環境で戸惑っている私を気に掛けて声を掛けて下さり、人のあたたかさも感じました。
また、ご高齢の方も多く、訪問診療に行かれた先生が、今日の患者さんは3人合わせて300歳だったと教えていただき、大変驚きました。


 姫路赤十字病院では出来ない経験をたくさんさせて頂き、本研修に関わって下さったすべての皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。


清水赤十字病院 研修医2年目 諫見 俊宏

 清水赤十字病院での地域医療研修を終えて


 この度は、清水赤十字病院にて1ヶ月間に渡り地域医療研修させて頂き、ありがとうございました。往診に同行させて頂く際など、壮大な日高山脈を望む車道の両脇には、延々と小麦畑や大麦畑、トウキビ畑などが広がっており、北海道上川郡の大自然を感じながらのびのびと研修することができました。


 主には外来業務や病棟業務、往診や往診先でのワクチン接種など経験させて頂きました。
外来業務は、上級医と相談しながらも基本的にはまずは自分なりに治療方針を検討します。
糖尿病治療の開始、心不全の利尿薬調整など、今までにも経験したことでも初めは戸惑いを感じ、今までの研修で主体的に治療方針を検討する姿勢が欠けていたこと、また医師不足の中では専門科に相談することも容易ではないということを痛感しました。ただ、チーム医療の一員として業務を任せて頂ける、懐の広い環境で勉強させて頂き、学ぶものは大変多かったと感じております。基礎疾患が多いご高齢の方に対して、慢性臓器障害という考え方に基づいて治療の優先順位を決めるという考え方は、これからの診療にも活きてくると確信しております。


 病棟業務では、家庭での介護状況が整っておらず、病態的には退院できるが帰る場所がなくて病院におられる方を診させて頂いたりと、急性期医療を担う当院では経験できない状況を目の当たりにしました。地域においては特に、疾患に対する治療だけではなく患者の生活状況を整えることの重要性を認識しました。


 今回の研修を通じて、病院の機能に基づく医療のあり方や医療の多様性を実感することができました。地域医療研修に携わって下さった皆様には大変感謝しております。清水赤十字病院のみならず、清水町をどのように盛り上げていくか、スタッフの方々が懸命に検討されている姿を見ていると、地域医療を積極的に盛り上げたい気持ちが湧いてきています。今後、どのような形でも地域医療の助けとなれるよう、日々自己研鑽に励みたいと思います。


清水赤十字病院 研修医2年目 宮澤 慶子

 今回は北海道の清水赤十字病院で過ごした地域医療研修についてお話させていただきます。COVID-19感染拡大の影響で日常生活、日々の診療において予断を許さない状況の中、例年通り地域医療研修を行えるよう尽力してくださったすべての方々にこの場を持って感謝申し上げます。


 5月の北海道は寒さが少し残るものの雄大な自然から春の訪れが感じられ過ごしやすい気候でした。コロナ禍であったので移動は制限しましたが、北海道および清水町ならではの自然や食を目一杯楽しむことができました。研修で訪れた清水赤十字病院は人口約1万人の清水町に位置し、91床の病床を有する地域の中核病院です。病棟業務、一般外来(初診、予約診、健診、発熱外来)、救急外来、内視鏡検査・治療、維持透析、訪問診療など幅広い医療を行っておられます。研修の主な場となる病棟業務や外来などは、上級医2人と私含めた研修医2人というマンパワーでこなし、目まぐるしく日々が過ぎていきました。外来と病棟管理を両立しながら、検査の必要性、入退院の是非、処方薬調整などなど、1つ1つを判断していくにあたり、上級医にすぐに相談できる環境下ではありましたがすぐに対応が求められるにつけ、その難しさと自分自身の知識不足を思い知らされる毎日でした。


 清水赤十字院での研修を通じて、医療関係者を含めた病院に携わるすべての方々が、“ここでの医療が終わったら、地域が終わる”という意識の強さをコロナ禍も重なり、よりひしひしと肌身に感じられました。患者さん1人1人の背景を深く理解し柔軟に対応した医療を届けるべく、自己研鑽を積み日々の診療に取り組んでいきたいと思いました。1ヶ月間、本当にありがとうございました。


ささやま医療センター 研修医2年目 脇 翔平 

 姫路赤十字病院でのゴールデンウィークの当直業務を終えた身体で、丹波篠山市の兵庫医科大学ささやま医療センターでの地域医療研修へと向かいました。篠山城を中心として方形に街路が走って城下町を形成しており、その城下町を少し北に抜けた場所に病院があります。およそ3週間、同病院で送った研修生活について綴ろうと思います。

 ささやま医療センターでは病棟業務、一般外来(初診、予約診、発熱、健診)、救急外来を約9人の研修医で割り振って行います。日赤の研修では病棟業務と週1,2回の救急当直が主であったのに比べ、外来でwalk in の患者さんを診る機会がとても多かったです。内科・外科領域はもちろんのこと、皮膚科や神経内科領域など、普段馴染みのない診療科の患者さんの対応も必要でした。降圧薬など処方の調整や入院の必要性の判断など、あまり経験のないこともその場で判断することが求められ、上級医の先生方に逐一相談して解決して頂くといった有様で、外来対応の難しさと自身の勉強不足を痛感する日々でした。入院患者さんに関しては研修医が主担当医として検査や治療をすすめていきますが、急性期医療のみならず退院に向けてのリハビリテーションやご家族とのIC、転院調整なども併せて行います。患者さんの入院から退院後まで一続きで関わることができる非常に貴重な経験ができました。

 地域医療研修を終えて、成長を実感する反面、自身の勉強不足を自覚し常に自己研鑽を怠ることなく今後の研修生活を過ごしたいと思うようになりました。また、検査・治療だけではなく患者さんの退院後の生活背景を考えて診療に取り組みたいと考えるようになりました。

清水赤十字病院 研修医2年目 篠﨑 真理奈

 研修医2年目の篠﨑です。私は12月の1カ月間、北海道の清水赤十字病院で地域研修をさせていただきました。


 救急対応や一般外来、内視鏡治療の介助、病棟業務と毎日慌ただしく過ぎていきました。COVID-19の流行もあり、観光はあまりできませんでしたが、豚丼をはじめご飯全てが美味しかったです。1ヶ月の間で様々な手技を経験することができ、患者さんの背景や地域性を理解した上での外来フォローの仕方や病棟管理を勉強でき、充実した1カ月間を過ごすことができました。特に印象に残っているのは経皮経食道胃管挿入術を経験できたことです。研修医生活で1番緊張しましたが、合併症も起こらず、患者さんは無事退院されたので本当に安心しました。


 地域研修で学んだことをこれからの仕事に生かしていきたいです。


飯山赤十字病院 研修医2年目 丸山 真実

 研修医2年目の丸山真実と申します。


 前回に引き続き、長野県の飯山赤十字病院での地域研修のお話をさせていただきたいと思います。研修内容は訪問診療・看護と救急外来での診察です。


 私がお世話になったのは1月の雪深くなった時期で、気温は氷点下16度まで下がり市街地を離れると一面白銀の世界でした。訪問診療・看護で訪れる家々はそういった場所にあり、遠いところは車で片道1時間弱かかるような辺境にあります。終末期の方々も多く、患者さん本人の看護・介護とご家族のケアをチーム全体で行っていました。入院して対症療法を行うのは簡単ですが、このコロナ禍ではご家族の面会もままならないため、最期の時を一人で過ごすことになります。そのラインを訪問看護・診療で見極めて、患者さん・家族が過ごしたい場所でより良く過ごせるように治療方法や環境を整えていく。そういった考え方や実践方法を学べたことで、姫路赤十字病院という急性期病院とは性質が異なるため、医療者として新しい視点を得ることができました。


 コロナ禍で大変な時期でしたが、病院スタッフ・地域の方々は暖かく迎えてくださり普段とは視界から異なる環境下で楽しく過ごせました。スキー場や温泉地が近く、蕎麦やうなぎ、日本酒などおいしいものも揃っている素敵な土地での一か月でした。


 当院の地域研修は本年度から選択肢が広がり日本全国から選ぶことができ、研修プログラムの魅力の一つとなっています。ほかの地域の研修日記もぜひチェックしてみてくださいね!


飯山赤十字病院 研修医2年目 山本 結子

 長野県の最も北に位置し、美しい山々に囲まれ日本有数の豪雪地帯として知られている飯山市。そんな飯山市とその周辺部、あわせて約9万人の医療圏を支える飯山赤十字病院に今回1か月間、地域研修としてお世話になりました。


 前半の2週間は救急外来・総合診療に携わらせて頂きました。軽い転倒や風邪症状といった1次救急からショックバイタル・高エネルギー外傷等の3次救急に近い症例まで、予想以上に様々な重症度の患者さんが受診され、飯山日赤が地域の拠り所となっていることが感じられました。それと同時に多くの知識と多角的な診断力の必要性を痛感し、将来小児科を志望している自身にとってジェネラルに診る能力が鍛えられ大変貴重な経験となりました。


 飯山赤十字病院は以前より在宅医療に力を注がれており歴史も長く、地域完結型の医療提供を実践されています。後半の2週間は訪問看護・訪問診療に同行させていただきましたが、普段研修している急性期病院では知り得ない退院後の患者さんとの関わり方を学び、清拭・排泄管理・入浴介助・配薬といった具体的な看護内容も体験することができました。また、様々な理由で自宅から出られない人や病院受診自体に抵抗がある方、敗血症などの厳しい状態の中でも自宅での療養を希望される方、最後を自宅で迎えたいと願う方やそのご家族…都会以上に厳しい病態や難しい状況に置かれている方々を目の当たりにしました。その中で、どうすることが患者さんとそのご家族にとって最も幸せであるのか、医療者としての葛藤を感じ考えさせられるものが多くありました。そして、一般的な診療をしていると当たり前だと思っていた『患者さんの身体を健康にする』という考えは時には間違っており、自身の価値観の押し付けとなってしまっている事に気づきました。精神的なQOLや患者さんの生き甲斐・幸福感といった部分を考慮することが重要であり、そのためには患者さんの本当のニーズを常に把握し、その人のバックグラウンドから理解する事が大切であると感じました。


 飯山には蕎麦や笹寿司、日本酒、ご当地スイーツなど美味しいものが多く、休日には温泉巡りをしたり研修医仲間とスノーボードをしたり、大変充実した毎日を過ごすことができました。また、銀世界の広がる訪問診療の道中や屋根の雪下ろし作業や除雪機といった雪国ならではの生活風景など、普段目にすることのない光景一つ一つが全て印象的で一生忘れることのない思い出となりました。


 最後になりましたが、このような新型コロナ禍でご多忙の中、温かく迎え入れて下さった飯山日赤の全てのスタッフの方々に厚くお礼申し上げます。今回の地域医療研修で経験した知識と考え方を今後の臨床に活かせるよう、これからも日々精進して参りたいと思います。1か月間、本当にありがとうございました。

訪問診療の道中の風景

伊達赤十字病院 研修医2年目 石村 昂誠

 こんにちは。研修医二年目の石村です。


 今回は地域医療研修について紹介させていただきます。地域医療研修は初期研修医の必須研修であり、当院のカリキュラムでは1カ月間、北は北海道から南は鹿児島までの様々な地域で研修を行うこととなります。私は北海道の伊達赤十字病院で研修させていただきましたので概要をお伝えできればと思います。


 伊達赤十字病院は一般病床・療養病床等を合わせて374床の病院で、伊達市の地域医療を一手に担っている病院です。具体的な研修は主に内科・神経内科の研修がメインでした。一日のスケジュールとしてはまず担当患者さんの回診を行い、その後内科初診外来を担当します。患者さんのお話を聞き、身体診察を行い、アセスメント及び検査の方針を上級医の先生と共有します。通常の研修では主に入院患者さんの治療に携わることが多く、初診から徐々に診断を行っていく外来診療の経験はとても貴重なものなりました。またその診療の間に救急車対応などもさせて頂き、1カ月間みっちり地域医療研修をすることができました。


 また休日には地域の名産品をいただいたり、名所を巡り地域の方々と交流し、その地域のすばらしさを体感できることもこの研修の魅力のひとつだと思います。北海道のほかにも、伊豆・長野・島根・鹿児島など様々な地域での研修を選ぶこともできるのは、かなり恵まれている環境だと思います。


 当院での研修を考えている方がいれば、お勧めできるポイントの一つです!

雲南市立病院 研修医2年目 山田 智史

 初期研修2年目の山田です。


私が地域研修をさせていただいた雲南市立病院は島根県雲南市にある280床ほどの病院です。雲南市は島根県の東部に位置する人口37,000人ほどの市ですが、松江市や出雲市からは比較的近く車で40分ほどで行くことができます。


 私は内科で3週間研修させていただき、病棟管理や救急外来対応、初診外来など様々な業務を経験させていただきました。患者さんは80歳以上の高齢者の方が多く、様々な併存疾患を持っていて治療に悩むこともありましたが、上級医の先生に相談しやすい環境で指導も丁寧にしていただき非常に良い経験になりました。


 域医療研修で印象に残ったことは、診療所での診察や往診です。雲南市立病院は田井と掛合という2つの診療所で定期的に診察をしており、どちらも病院から車で30分ほどの場所にあります。患者さんの状態が悪く病院に通院することができない方の所への往診も行っています。姫路市内の開業医の先生の所でも1週間ほど往診などを見学させていただきこれから高齢化、医師の偏在化が進む社会において重要な仕事だと感じました。


 南で3週間、姫路市内で約1週間研修をさせていただき、短い期間でしたが非常に勉強になり有意義な1ヶ月となりました。先生方や看護師さん、スタッフの方々にはお忙しい中大変お世話になり誠にありがとうございました。

ささやま医療センター 研修医2年目 太田 圭祐

 初期研修医2年目の太田圭祐です。


 新型コロナウイルスに注意が呼びかけられている中ではありましたが、「ささやま医療センター」にて地域医療研修をさせて頂きました。普段の姫路赤十字病院の研修では病棟研修が中心となっており、地域での外来研修は新鮮なものでした。初診の患者さんについては紹介状もない状態の方が多く来院され、まっさらな状態から病歴と所見を取って鑑別を考え、検査をオーダーする工程は、とても貴重な経験になりました。


 また、地域の拠点病院とは言っても全ての診療科が十分にそろい、検査がスムーズに行えるわけではないため、この病院で診れるのか総合病院への紹介が必要なのか判断しなければならない点も初めての体験でした。


 その中でも上級医の先生方は大部分を研修医に任せる形で進めつつ、相談した際には具体的なアドバイスをして下さり、主体性の部分も成長できたと思います。

丹波篠山市は黒枝豆や栗、牡丹鍋など有名な料理や食材もあり、仕事の後に美味しい食事を頂きました。休日は病院近くの城下町を観光するなど、町としての魅力を知ることもできました。

1ヶ月間ではありましたが、新型コロナウイルスで大変な状況の中受け入れてくださったささやま医療センター様に厚くお礼申し上げます。今後の医師人生に活かしていけるよう、残り少なくなった当院での研修もより一層力を入れていきたいと思います。

清水赤十字病院 研修医2年目 西村 侑太

 こんにちは。研修医2年目の西村侑太です。


 私からは、地域実習について紹介させていただきます。今年はコロナ禍により地域実習も延期になる中で、それぞれの病院の先生方や事務の方のご尽力により地域実習に行くことができました。ありがとうございました。


 当院では、研修医2年目に1カ月間地域実習に行きます。私は9月に北海道の清水赤十字病院へ行ってきました。清水赤十字病院は、人口約1万人の清水町に位置し、92床の病床を有する地域の中核病院です。姫路赤十字病院からは今年から行かせていただくことになった新しい研修先であり、詳しいことは行ってからのお楽しみという中、どうやら紙カルテということが分かりました。私は、ワクワクした思いの中に少しの心配を抱えながら1カ月間の地域実習に向かいました。


 最寄り駅の十勝清水駅に着き、駅から5分歩いたところにたくさんの牛が放牧されているのを見たときは、一カ月間やっていけるだろうか不安になりました。しかし、研修が始まるにつれそんな不安は吹き飛びました。


 常勤3名という少ないマンパワーの中で、外来、内視鏡検査・治療、維持透析、救急対応、入院管理、訪問診療などと幅広い医療を行っておられ、先生方についていくために毎日必死でした。手技も多く、CV挿入や胃瘻増設、腹水穿刺、ERCPの介助、シャントに対する経皮的血管拡張術など多くを経験させていただき、大変勉強になりました。そんな中、特に印象に残ったことは、医師・看護師を含めた医療関係者と患者さんとの距離の近さです。ただフレンドリーなだけでなく、患者さんひとりひとりに対して家族関係や経済状況、家の場所までを含めた包括的な視点から患者さんに向き合っておられ、それぞれの患者さんについて何でも知っているんじゃないかと感じるほど患者背景を深く理解された上で、それぞれの患者さんに応じたオーダーメイドな医療を行っておられました。これは、地域医療ならではのいいところだと感じました。

今回の地域実習を通して、当院での研修とは異なる学びを得ることができ、今後の研修においても生かしていければと思っています。


 当院はこのような連携施設を多く有しており、自分で行きたい病院を選ぶことができることも魅力の一つです。興味がある方はぜひ気軽に問合せしてみてください。研修医一同お待ちしています。

宮上病院 臨床研修部 仲嶋 健吾

初期研修医2年目の仲嶋です。生まれ育った姫路の地で研修できることの喜びを胸に、日々研修を頑張っています。 6月は生まれ育っていない徳之島の地で地域研修をさせていただきました。徳之島は鹿児島県奄美諸島の最南端に位置し、姫路市からはおよそ1000km離れた南の島です。人口は3万人弱、名物は闘牛です。島内の牛の数がおよそ500頭だそうですので、60人のうち1人は牛を飼っている計算にくらい盛んに牛が飼育されています。島内には焼肉屋さんも多く、少し悲しい気持ちになりながらおいしい焼肉を食べることができます。

離島では本土と違って医療資源に制限があることが多く、ここ徳之島も人員、設備、物資すべての面で恵まれているとは言えません。研修先の宮上病院には常勤の医師が6名おられますが、それぞれ専門が一般内科、消化器内科、救急の先生方であり、その他の専門科については他の病院に行くか、船か飛行機で本土に行くか、週に一度非常勤の先生がいらっしゃるときを待つしかありません。そういった中でスタッフの皆さんは、日々徳之島の住民のために粉骨砕身して働いておられました。

ぼくも島の医療の一助になれればと、短い間ながら外来・訪問診療・病床管理それぞれに仕事を任せていただきました。仕事をする中で印象深かった患者さんの一言を紹介します。

「新しい先生かね?おぼらだれん、おぼらだれん。なるべく長くおってくださいね。」

「おぼらだれん」とは「ありがとう」の意味。診察をして、定期薬を処方しただけの僕にまっすぐに感謝の気持ちをくださったことにこちらこそ感謝した気分でした。そして「なるべく長く」の言葉の中からはこの島の医療需要が供給を上回っていることを感じさせてくれたのでした。たった2週間で帰ってしまうことを残念に、申し訳なく思ってしまう瞬間でした。

続いて、訪問診療の一コマをお見せします。一日に4-5件、通院が難しい患者さんのもとに訪ねて行ってこうして診療をしています。

実践ばかりでもなく教育面でも、島民から「神様」と呼ばれ尊敬されている院長先生をはじめとしてアフガニスタンでのボランティア経験のある先生やへき地医療専門医であるRural Generalist(RG)を目指しておられる先生など、様々な先生から知識面・手技面の両方でご指導いただき、濃密な時間を過ごすことができました。先生方とおいしい島料理を食べながらへき地医療について語り合ったことは大切な思い出です。

徳之島での2週間は仕事に遊びにたいへん充実した2週間となりました。この地域研修は今後の医師としての人生の道筋を決めるにあたって新しい風をもたらしてくれたと思います。かけがえのない研修の機会をくださった宮上病院の皆様、そして当院の研修担当の先生方にあらためてお礼申しあげます。当院では地域研修ももちろん、濃密で素敵な2年間が待っています。この記事を読んでくださっている医学生の皆さんや、医学を志している皆さん、卒業された暁には当院での研修をしてみませんか?ぜひ一緒に成長していきましょう!

雲南市立病院 臨床研修部 水川 薫

左から、笠先生、森脇先生、水川、服部先生

はじめまして。姫路赤十字病院初期研修医の水川と申します。

この度は地域研修プログラムの一環として、島根県雲南市にある雲南市立病院にて2週間の研修をさせていただきました。その体験談を述べさせていただきたいと思います。

病院のある雲南市は、島根県の東部、松江市の南にあります。地域の多くは林野部であり、高齢化率も高い地域です。雲南市立病院はその雲南市と周辺部、合わせて約6万人の医療圏を支えています。
病院は一般病床が160床、地域包括ケア病床43床、感染症病床4床、回復期リハビリテーション病床30床、介護療養病床48床で計281床あります。地域の中核病院であり、様々な患者さんが来られるため症例も豊富です。

研修医は内科と外科を中心にして構成されている「地域総合診療科」でお世話になります。1日のスケジュールとしては、まず毎朝カンファレンスがあって前日入院した人や問題症例について議論します。その後は基本的には救急外来で初診を診させていただくことになります。困ったことがあれば各先生方に相談できますし、安心して診療できます。救急外来で診た患者さんが入院となったときはそのまま担当医として入院管理もします。期間中には当直も経験させていただきました。

雲南市立病院は地域との関わりを重要視しており、出前講座など地域住民と触れ合う機会を数多く主催しています。地域研修プログラムでは、地域住民の生活を知る「地域暮らし体験」をさせていただけます。地域住民の協力のもと、サロンで血圧測定をしたり、農作業体験をさせていただく機会があります。自分も蒟蒻芋の植え付けを体験させていただきました。普段体験したことのない農作業の大変さや、農業従事者の整形外科疾患が多いという地域の特徴を肌で感じることが出来ました。

雲南市では病院のスタッフの方々はもちろん、地域住民の方々も親切な方ばかりでした。

皆様の協力のおかげで非常に有意義な2週間が過ごせたと思います。

1週目
カンファ カンファ カンファ カンファ カンファ
午前 オリエンテーション 救急外来病棟 救急外来病棟 救急外来病棟 救急外来病棟
午後 救急外来病棟 救急外来病棟 救急外来病棟 救急外来病棟 救急外来病棟
夕以降 勉強会     当直  
2週目
カンファ カンファ カンファ カンファ カンファ
午前 救急外来病棟 救急外来病棟 救急外来病棟 救急外来病棟 救急外来病棟
午後 地域暮らし体験 救急外来病棟 手術 救急外来病棟 救急外来病棟
夕以降 勉強会        

宮上病院 臨床研修部 皮居 巧嗣

はじめまして。研修医2年目の皮居と申します。私は姫路赤十字病院で研修医として日々勉強しています。

当院では今年度から地域研修プログラムの一環で、島根県にある雲南市立病院と、鹿児島県にある宮上病院の2つの病院のどちらかで、2週間の地域研修をさせて頂くことになりました。私は5月8日から5月19日まで宮上病院で研修をしてきました。

まず、宮上病院ですが、鹿児島県大島郡徳之島町というところにあります。徳之島は奄美群島に属する離島の1つで人口約27,000人の島です。鹿児島県に属してはいますが、沖縄本島の方が距離的にも近く、亜熱帯性気候であり、瀬戸内式気候とはかなり違っています。住んでいる生物も見たことが無いような生き物が多く、今まで南国の島で暮らしたことの無かった私は、期待半分、不安半分で研修に臨みました。

病院としては午前・午後の外来診療に加え、42床の病床を持っているため、入院管理も行っています。関連施設として介護老人保健施設と特別養護老人ホームがあり、また、自力では病院に来ることができない方や、自宅での看取りを希望された方などに対して、訪問診療も行っています。

研修生活は朝の医局ミーティングから始まります。そこで、その日一日の大まかなスケジュールが立てられます(例:午前-外来、午後-訪問診療)。入院患者さんを担当した場合は、入院対応も行っていきます。また救急搬送もあるため、救急対応のファーストタッチもさせてもらえました。診療に関しでも、救急専門医が院長先生含め、3人在籍していらっしゃるので、救急専門医が在籍していない当院とは違った経験ができました。また、わからないこと、困ったことなど、何か一人では対処しきれない症例は、先生方に相談することで、熱心に指導していただき、その都度解決できました。土日は専門外来を設けており、提携している鹿児島大学から各診療科の先生が来られているので、入院患者さんで何か専門的なことで困ったときは相談させてもらうこともできました。設備に関しては、レントゲン・エコーはもちろんのこと、CT、MRIもあるため、困ることはありませんでした。

2週間という短い期間ではありましたが、先生方の優しく熱心な指導や、他のスタッフさんの、島ならでは!?の温かい歓迎により楽しく、そして名残惜しい充実した研修生活を送ることができました。